読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

弁護士山下瞬の自立したい!

お役所仕事にならぬよう、お役所で働く弁護士の日々を綴ります。

励ます条例

 本日、小山市議会の民生常任委員会において、「小山市被災者住宅復旧支援条例」が審議され、委員会の指摘により、条例案の一部を執行部(条例を提案した市長側のことです)において訂正することとなりました。

 議会に提案される「議案」については、予算ではなく、条例案が修正されるという事態は、小山市ではほとんど例がないらしく、訂正をどうやってするか、訂正方法自体を議会事務局等と頭を悩ませるというくらいの珍しい事態でありました。

 訂正箇所は、被災者が保険金を受け取った場合には、当該保険金分を支援金の対象経費より差し引くという部分についてであり、議会からは、調査することが困難ではないかという指摘がありました。実は、我々法務担当としても、別の観点から、すなわち、リスク回避のため保険を掛けていた人が保険をかけていない人よりも割を食ってしまうのではないかと疑問に感じていた部分でもあり、議会の指摘はすんなりと受け入れることができました。

 条例は、市民によって選ばれた首長が提案して、市民によって選ばれた議員・議会の賛成で制定されるという二重の民主性・正当性を有する有用性の高い政策形成手段と言われています(松下啓一著「励ます地方自治」(2016年、萌書房)86頁以下参照)。地方議会の形骸化が指摘される時代において、今回の議会とのやり取りは、一定の実りあるものとなったのではないかと、ドタバタしながらも、内心喜ばしく見ていた次第です。

広告を非表示にする